ブリングハピネス 2020年の振り返りと2021年について

2014年に靴下メーカーを設立して7年目になりました。

現在は、台湾工場と一緒に靴下の製造に取り組みながら、自らブランドを営んでおります。

ブログという場を借りて、2020年を振り返りながら、2021年の目標を共有します。

目次

台湾靴下工場と一緒に生きていく

私たちが靴下を製造している台湾靴下工場の社長は、今年66歳、息子は42歳になります。

工場とのつきあいは今年で11年目になります。

「色数が細かい柄の再現とはき心地を両立させる技術力」が台湾工場の強みです。

「様々なデザインと想いをのせた、履く人に潤いを与える靴下をつくり続ける」

ことが私のライフワークです。

「履くためにあるのが靴下」社長の口癖です。履くことを第一に考え、見えない細部まで徹底的に探求をしながら靴下の製造に取り組んできました。

複雑な柄を再現し、かつ履く人に潤いを与える、はき心地のよい靴下を製造するパートナーは、台湾工場以外に考えられません。

そのようなかけがえのないパートナーを再度見つけるのは容易ではありません。

工場を息子の世代に紡ぐお手伝いをすることが、昨年に続いての最重要項目になります。

島精機製作所のデザインシステムSDS-ONE APEX3を活用する

バーチャルで靴下サンプルを製作することができる島精機製作所のデザインシステムを導入して4年目を迎えました。

工場に負担をかけることなく短期間でサンプルの製作ができ、何回でも修正ができるデザインシステムは、今では業務に欠かせない大事なパートナーになっています。

状況に合わせてシステムをカスタマイズする

台湾工場の糸の仕入先が変更に伴い、システムの仕様もカスタマイズが必要になっています。

2月末に新しい糸見本帳合計1700色の糸入力を予定しています。台湾で靴下を製作するようになって2度目の変更です。

中国で靴下を製造するときの糸色は、「クレヨンハウス」「アビラス」など日本の糸メーカーの色が基準となっているので、日本でも見本帳を購入することができます。

台湾の場合は、糸メーカー独自の見本帳を使っているので、冊数が足りなくなったら都度台湾から取り寄せる必要があります。

現在は、旧見本帳の糸色でバーチャルサンプルを製作し、私と工場で新見本帳と照らし合わせて色を選ぶ作業を行っています。

色を選び間違えない限りは、「サンプルが上がってきたけど全くの別物」ということは、起こりませんが、色のイメージが異なることはあります。

サンプルがあがった時点で修正があれば、お客様に見本帳をお貸しして修正いただく流れです。

バーチャルサンプルを製作するときに、新見本帳の色を使うことができれば、今よりも改善できると考えています。

デュアルモニターに変更した

昨年末デザインシステムの作業環境をディアルモニターに変更しました。効率があがり、ミスも大きく減りました。

モニターはデザインシステムのモニターをOEMで製造されているEIZO株式会社のエントリーモデルを導入しました。

業務提携先スタッフにシステムを覚えてもらいたい

デザインシステムは、もともと同じく台湾靴下工場との取引がある業務提携先と共同で導入しました。2社の靴下の発注数量を底上げして工場の生産ラインを埋めるというのが当初の目標でした。

靴下専業の弊社は、システム導入時に多くのお客様にアナウンスをしました。ホームページにも掲載したため、全ての案件でバーチャルサンプルの製作を提供しています。

一方業務提携先は、十分に活用ができていない状況です。

現在工場全体の生産ラインは、7割が弊社、あとの3割が他社となっております。弊社が7割となっていますが、新型コロナの影響で軒並みオーダーが減少するなかでの比率ですので、決して多いわけではありません。

工場の生産ラインを埋めることで、スポットでの小ロットでの対応や、新しいアイテムの開発に取り組みやすくなります。2社で協力することで同じ靴下でも異なるルートでの受注の確保が可能です。

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マーケティング用サンプルの製作にシステムを活用する

昨年から業務提携先と共同で、ドラえもんのキャラクターグッズを販売するブランドを運営しています。

去年は業務提携先が製造した「オールインワンジェル」「ハンドクリーム」が中心でしたが、今年は靴下も投入します。

昨年試金石としてPhotoshopで製作したサンプルをSNSにあげての予約販売を行いました。

販売数量はいまいちでしたが、少なくない反響を頂き、相乗効果で定番品の売り上げが上がりました。

今年はシステムで製作した靴下のバーチャルサンプルを使っての予約販売及びSNSでのマーケティングに挑戦します。

台湾靴下工場を知ってもらうための物販

より多くの方に、靴下の品質について知ってもらうためには、靴下を履いてもらう必要があります。

実際に靴下を履く方の感想を聞くことで、ひとりよがりではなく客観的に自社の品質を把握することができます。

さらに、私たちのお客様は、自社でデザインを起こして販売を行うブランドです。

工場を知ってもらうため、ブランドを運営するお客様の立場を少しでも理解するために、自ら靴下の販売をすることにしました。

2019年、事務所兼店舗としてJR東小金井高架下にアンテナショップをOPENしました。同時にECサイトを立ち上げました。

実際にやってみると、製造と販売は全くの別物だとわかりました。1年目は大きく失敗しました。

昨年の2月末にJR東小金井高架下の店舗をクローズしました。

ECサイトについてもゼロベースから見直すことにしました。

緊急事態宣言の頃、Shopifyが3ヶ月間無料のキャンペーンをやっていたので、まずはコストを抑えて自前でECサイトを作り直すことにしました。

https://charactersocks.shop/

今年8月、靴下と合わせて、業務提携先がてがける、ドラえもん「ハンドクリーム」「オールインワンジェル」の販売することになりました。

大きな売り上げにはなっていませんが、利益は出しております。

昨年ドラえもんの靴下の版権も取得することができましたので、2021年の前半に発売できるよう開発を進めております。

まとめ

2019年~取り組んだ物販での失敗を通じて、「売れる」ためには、「デザイン」「コンセプト」「品質」についてバランスをとって考える必要があることを学びました。

「品質」一辺倒だけでは、売れないものは、売れません。欲しくないものは、どうであれ買わないからです。

しかしながら、入り口が、「デザイン」「コンセプト」であっても、靴下は何回も繰り返し「履く」ものなので、着用したときにまた履きたいと感じてもらう必要があります。

靴下は履かないと品質がわからないので、外観だけで判断をしてしまいがちですが、2018年~産地を中国から台湾に切り替えたあとの、お客様のブランドのリピート率が明らかに上がっています。

じわじわと伸びるあたり、中国で製造していたときと、手ごたえが明らかに異なります。

2021年も、台湾工場と一緒にデザインシステムを活用しながら、お客様と一緒に「長く売れる」靴下を製造して行きます。

同時に自らもブランドを運営することで、実際に靴下を履く方とのアクセスを保ち、お客様と工場にフィードバッグできるようにしたいです。

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