靴下製作 製作の進め方

オリジナルデザインの靴下を小ロットで製作したい方へ

投稿日:2019年12月26日 更新日:

「靴下の小ロットでのOEM製作を検討している」
「オリジナル靴下の製作に興味がある」

本日はそんな方々に向けて、靴下の小ロット製造についてご紹介して参ります。

靴下を小ロットで製造するメリットとは?

在庫リスクが低い

靴下は小さなものです。スニーカーソックスですと250足で、130サイズカートン一箱分で収まります。このくらいであれば、万が一在庫になってしまったとしても事務所の片隅においておけるのではないでしょうか。

ロットが多い場合は、在庫を消化するまでの期間を計算し、倉庫費用も単価に加えなければなりません。

多品種製造がしやすい

仮に、最低製造ロットが、デザインにつき1000足だとしたら、3つのデザインで展開しようと思うと、3000足製造する必要があります。

250足だとしたら750足で3種類でのデザイン展開が可能です。万が一3種類の中で、1種類だけしか売れなかったという場合でも、売れたデザインから次の展開を検討することができます。

トライアンドエラーが可能

ロットが少ないので、トライアンドエラーが可能です。

実際に商品を市場にだすとお客様の生の声を拾うことができます。市場の反応を分析し改善を加えて再チャレンジすることができます。

靴下を小ロットで生産する場合のデメリットとは?

靴下を小ロットで製造すると大幅に原価が上がってしまう

靴下を小ロットで製造する際の、最大のデメリットは、製造原価が大幅に上がってしまうことです。

市場価格の倍以上の売値をつけない限りは、利益を得ることができません。

そこでしか買えないプレミアム性や、高くても手に取りたくなるようなデザインなど、高い付加価値をつける必要があります。

靴下を小ロットで製造するときの、単価があがってしまうのには理由があります。

靴下を小ロットで製造すると単価が上がる理由とは?

生産効率が落ちる

糸を編み機にセッテイングする時間は、ロットの多い少ないにかかわらず、半日ほどかかります。

250足でも、1000足でも、セッテイングに要する時間は同じになります。

製造期間については、数量が少ないほうが短くなります。靴下の編み立てだけですと、250足だと数日、1000足だと一週間ほどになります。

編み立てが完了したらすぐに次の製品をセットしなければ機械が空いてしまいます。

次の製品をつくるためにさらに半日をかけて新しい糸を編機にセッテイングしなければなりません。その間は機械を動かすことができません。

靴下の製造によりお金を生み出す工場にとって、機械が止まっている時間は、お金を生み出さない時間ですので、その分を単価に反映せざる負えません。

サンプル費用がUPする

250足でも1000足でも、同様にサンプルの製作をする必要があります。

サンプルを1回製作する費用を200足と1000足両方で割ったら確実に200足の方が高くなります。

修正回数が多くなる程、費用がかかります。毎回の発送運賃や材料費がかかります。

靴下を小ロットで製造する場合の開発面でのデメリットとは?

開発面においても、デメリットが発生します。

靴下のサンプル製作も、生産をするときと同じ編機を使用します。(サンプル用に数台編機を確保している工場もあります)

サンプルを製作するのにも、職人の時間や材料費などのコストがかかります。小ロットの場合、工場によっては、修正するごとにサンプル代がかかってしまう場合もあります。

修正するごとに費用がかかるとなると、どこかで妥協の決断が必要になるかもしれません。

靴下を小ロットで生産する場合のデメリットについてのまとめ

  • 製造コストの上昇で、上代(販売価格)を高く設定する必要性が生じる。
  • 繰り返しサンプルの修正を行う「作り込み」がしづらくなる。

弊社ユニクロでも有名なホールガーメントの横編機を開発したメーカー「島精機製作所」さんが開発したデザインシステム「SDS-ONE APEX3」を導入しています。

システムを使用することにより、実物のサンプルを製作する前にバーチャル上でサンプルを製作することができます。

靴下の絵柄は、一つ一つの網目からできています。サンプルを製作する際は、デザインを一目一目のピクセルアートと呼ばれる「ドット絵」に置き換えます。

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色についても、Pantoneなどで、お客様から指定頂いた色と近い糸色を選んで製作されます。

靴下は「頭の中に描いたデザインと、実際のイメージが異なる」ギャップが発生しやすいアイテムとも言えます。

システムを使用することにより、バーチャル上でサンプルの製作ができます。実際のサンプルを製作する前にイメージの確認が可能です。

修正を重ねる「作り込み」を行ってから、実際のサンプル製作に進むことで、小ロット生産にありがちな「妥協」を最小限に抑えることができます。

弊社デザインシステムを実際に業務で使用して2年になりました。サンプルを修正する手間と時間が大幅に圧縮されました。

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私たちが、小ロットでオリジナル靴下を製作するときの各工場のメリットとデメリットについてまとめてみる

私たちの靴下製造工場は、台湾と中国にあります。対応可能な最小生産ロットは工場ごとに異なります。

工場ごとに得手不得手がありますので、対応可能なロット数と併せて紹介して参ります。

台湾靴下工場

2019年、弊社が承った靴下の製造のうち85%は、台湾の靴下工場で製造しました。

製造ロット数

  • 500足〜

台湾で靴下を製造する場合、500足/型〜対応が可能です。

2017年までは、1200足/型〜でしたが、デザインシステムの導入を機に500足〜になりました。

メリット

台湾靴下工場で製造するメリットは、靴下の品質の高さにあります。

国産と比較しても、遜色がありません。

細かいデザインの再現と、靴下のはき心地を両立させる技術力が工場の強みです。

「靴下は美術品じゃない。履くものだ」

台湾靴下工場社長の口癖です。

靴下は試着をすることができません。

デザイン性に、着用時の心地よさ加えると、実際に靴下を履かれた方のリピート率が上がる傾向にあります。

デメリット

  • 素材感のある糸を手配するときのロットが大きい(冬物のもこもこなど)
  • 五本指靴下の製造ができない
  • パッケージの仕様とロットによっては、日本から支給する必要が生じる

こんな方におすすめしたい

  • 靴下のブランドを立ち上げたい
  • 柄が細かく色数が多いデザイン性の高い靴下を製造したい

台湾で製造する靴下の品質について、弊社ホームページでも紹介しております。(外部サイト)

ブリングハピネスの製品のご紹介

中国靴下工場

中国の靴下工場も、100%日本向けの靴下を製造しています。

品質についても、一般の方がイメージされる「中国製」とは大きく異なります。

10数年にわたってファンシーメーカー向けを中心に、日本向けの靴下だけを生産してきましたので、売り場でも通用する品質です。

製造ロット数

  • 300足〜

メリット

中国工場で靴下を製造するメリットもあります。

  • 300足の小ロットで製造できる(台湾は500足)
  • 糸の選択幅が広い(もこもこ糸:フェザーヤーンなど)
  • 五本指靴下が製造できる(500足〜、台湾では現状製造できず)
  • 台紙など副資材も小ロットで製造できる(300〜500枚)

デメリット

ここで言う品質は、外観上のものではなく、靴下としての品質の部分です。

仮にロットが万単位になれば、中国と台湾の価格差が顕著になりますが、そうでない限り、横並びか、時には中国の方が高い場合があります。

お客様が靴下を販売されて、その先の消費者の方が、実際に靴下を履かれることを想像すると、500足でもやっぱり台湾製をおすすめせざる負えなくなってしまうのが正直なところです。

中国靴下工場の靴下が悪いわけではなく、台湾工場の品質が突出しているのです。

こんな方におすすめしたい

  • とにかく最小限の小ロットで製造したい
  • もこもこ靴下を小ロットで製造したい
  • オリジナルデザインの五本指靴下を製作したい

まとめ オリジナルデザインの靴下を小ロットで製作したい方へ

ここまで、「オリジナルデザインの靴下を小ロットで製作したい方」へ向けて、記事を紹介して参りましたが参考になりましたでしょうか。

私たちは、来年度(2020年度)は、特に靴下のブランドを立ち上げたいブランド、クリエイター、デザイナーに役立つ、小ロット製造を進めて行きたいと考えております。

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靴下製造の情報については、こちらのブログと、弊社Twitterアカウントで告知して参ります。DMでの問い合わせもお受けしております。

 

  • この記事を書いた人
岩村 耕平

管理人

光栄のシュミレーションゲーム三国志にはまったことがきっかけで、高校を卒業後、三鷹市にある中国語専門学校に入学。中国の内モンゴル自治区で、モンゴル語と中国語を2年半学んだ後、14年間の会社勤めを経て独立。現在は、東小金井の高架下ストリートにある、PO-TOの店舗兼事務所を拠点に仕事しております。今日まで様々な想いで「靴下を作りたい」という方々にお会いさせて頂きました。新しい出会いを楽しみにしております。

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